貴社のご紹介と、弊社のサービスを導入された決め手を教えてください。
▍営業部 遠藤部長
弊社は、福島県郡山市に本社を置き、パチンコチェーン「ニラク」を中心に、ホテルや飲食店の経営も手掛けている企業です。
RELATIONSさんとの出会いは、同業他社の方からのご紹介がきっかけでした。
我々はさまざまな事業を手掛けていますが、特にパチンコ店は、地域との協力関係や連携が重要な事業です。だからこそ、RELATIONSさんの「取引先や社内との信頼関係を何よりも大切にしている」という信条には、最初から強く共感していました。
弊社は7〜8年前に、外部コンサルタントを導入してコスト削減に取り組んだことがありました。しかし、金額こそ下がったものの、結果的には取引先との関係が悪化し、社員にも大きな負担がかかりました。「誰も幸せにならない削減だった」という印象が、会社の中に強く残ってしまったのです……。
「もう同じ経験はしたくない」という思いは社内に強くありましたが、RELATIONSさんは信頼関係を大切にされている点で、安心してスタートを切ることができました。
プロジェクトでは、総務部が管轄するコピー機や機械警備、事務用品、廃棄物の見直しから始まり、営業部管轄の自動販売機、さらには難度の高い景品粗利の最適化にも本格的に取り組まれました。その結果、年間2億円以上の改善成果が生まれました。ずばり、この成果はご期待を超えるものでしたか?
▍総務部 武田課長
はい、期待以上の成果でした。 実を言うと、RELATIONSさんとのプロジェクトを始める前に、コロナ禍で売上が落ちたタイミングで、新台の入れ替えや広告宣伝費などを見直して、内製化を本格的に進めたんです。その結果、経費全体で10%の削減ができたという経緯がありました。
そのときに「もう経費は下げきったな」っていう感覚が社内ではあって。だから今回、まだ他の部分でこんなに改善の余地があったことに、正直びっくりしました。
そのような成果を出せたのは、RELATIONSさんがとことん現場に入り込む支援をしてくださったからこそだと思っています。
最初とくに驚いたのは廃棄物の取り組みでした。現場調査では、コンサルタントの方が50近くある全店舗に出向いて、実態を把握するためにゴミの計量をしてくださったんです。ここまでやるのか!と感心させられました。
その姿を見て、「情報が無いからできない」という受け身の意識は、社内で無くしていきたいなと感じました。同時に、人材を育てるための構造をつくる必要性もあるな、と思うようにもなりました。
RELATIONSの支援外でも社員みずからがコスト改善を進め、年間約1千万円の改善成果を上げられたとうかがいました。プロジェクトを経て、思考や行動の変化があったのでしょうか?
▍総務部 浅井部長
社内全体で、以前よりメタ認知ができるようになったと思います。思い込みや否定から入らず、聞く耳をもつことが出来ていると感じることが多くなりました。
自社の常識が一般的な常識だと勘違いし、井の中の蛙になってしまいがちなのですが、取り組みを通じて、自分たちの当たり前を疑い、客観的な視点をもつことの大切さをあらためて自覚できたのだと思います。
実際に、プロジェクトがひと段落したあと、総務部内である取引先の見積書を見返す機会がたまたまありました。プロジェクトで学んだアプローチを活かし、取引先と面談を重ねるうちに、同じ条件の店舗でも理由のない単価の差異があることが見えてきて。
それをきっかけに大きな改善につながったということがありました。
「RELATIONSさんを見習って自律的に経費の見直しをしよう!」という意識と、プロジェクトで会得したノウハウが掛け合わさって、さらなる改善成果につながっていったのだと思います。
地元のお取引先との関係の変化はありましたか?
▍経営管理部 細谷部長
自動販売機の取り組みでは、「これこそが取引先との健全な関係なんだな」と実感できるような関係を築くことができたと思います。
複数の取引先がある中でも、A社さんは自動販売機をはじめ、いくつかのお取引があり、特に長い付き合いの大切なパートナーだったんです。でも現状を調査してみると、A社さんが担当している自動販売機の売上が、ほとんど出ていないことが分かりました。
「最適化をこのまま進めたら、A社さんとの取引が減り、今までの関係を壊してしまうんじゃないか」—— そんな不安もありましたが、誠意を持って面談の場を持つことにしたんです。
すると、実はA社さんが一番心配していたのは、自動販売機の売上ではなくて、遊技の景品として納入している飲料の売上が落ちることだったと分かって。私たちにとっては、それがすごく意外な事実だったんですよね。
A社さんが本当に求めていたことが見えてきたことで、ニラクとしても、どうやったら景品の利益をしっかり確保できるかを考えて、店舗のオペレーションを工夫するようになりました。
結果的に自動販売機は撤去することになりましたが、その分、景品を取り揃える店舗を増やして、A社さんにも喜んでいただけました。
最後に、今後みなさんが挑戦していきたいことについて教えてください。
▍人材開発部 原田部長
このプロジェクトは、個人の成長、ひいては企業の成長のきっかけになったと確信しています。弊社はプロパー社員が多いので、RELATIONSさんの進め方や取り組み姿勢から刺激を得たことで、出向や社内留学のような効果が生まれたと思っています。
RELATIONSさんは、理論だけではなく、しっかり社内に入り込んで伴走支援をしてくれました。部署を超えて一緒に取り組んだことで、社員たちが新鮮さや学びを得られたことは、実にありがたい機会だったと感じています。
今後も、外部から学びを得ながら成長するための仕組み作りは積極的に行っていきたいと考えています。
▍経営管理部 細谷部長
このプロジェクトがうまくいったことで、社員たちの自信にもつながったと感じています。実際、総務部の雰囲気も明るくなりましたし、本音で話し合う機会が増えたことで、チームワークもぐっと強まったなと。
それに、部内ではちょっとしたミニプロジェクトも自然に生まれるようになって、組織全体が活性化してきた実感があります。
これからは、今回メンバーが身につけたやり方や、信頼関係の築き方を、全社にも広げていけるのが理想ですね。若手メンバーや店舗の現場にも広がって、いずれは会社の文化として根付かせられるようにしたいです。(了)
※部署・役職はプロジェクト実施当時のものです。
(了)